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肥満立県オキナワ

貧困肥満」という言葉がある。

かつて、日常的に食べ物に困る貧乏な者たちは、骨と皮のように痩せていた、そんな時代があった。
しかし今や、貧乏であればあるほど肥えて太るという矛盾した実態がある。

現代社会において、貧困は肥満の原因のひとつとされているのだ。
なんとも不思議な話であるが、謎を紐解くと、秘密は案外あっけない。

貧困層は、食べ物に対する欲が薄い。

外食を始めとして、コンビニやスーパーのお惣菜、ファーストフードや、レトルト食品、ジャンクフードなどの手軽に食べられる調理済み食品を食べることが多い。

それらは総じて、コーンシロップが用いられた高カロリー・高脂肪・低栄養の食べ物であり、これを常食するライフスタイルが肥満を誘発していると考えられている。

とにかく今の空腹をしのごう。
満腹になることで、今一瞬の安堵感に浸ることができる。
ついでにテレビ鑑賞やゲーム、漫画などを寝転びながら読んで、この辛い現実を少しでも忘れることができれば、それでいい。

生への強い欲が失われ、惰性に日々を過ごし始めたとき、人は肥満になるのだ。

沖縄は、肥満日本一である。

≪肥満全国一・健康にもっと注意を払おう≫と題された新聞の社説記事には、こう記されている。

「県内の30代以上で、肥満と診断された人の割合は男性46・9%、女性26・1%に上り、男女とも全国一位」
「県内女性も肥満を解消しなければ、長寿日本一は危ういと言わざるを得ない。」
(以上、2006年1月26日琉球新報より抜粋)

 

広大な米軍基地を抱える沖縄が、貧困にあえぐ島であることは、全国最下位の県民所得であることからもうかがい知れる。

貧困オキナワ 肥満オキナワ

両者は切り離せない固い結び目で綴じられている。

貧困の底に沈む沖縄であっても、かつて男女ともに長寿日本一を輝かしくも維持していた時代があった。

貧しくとも皆が健康な時代。
戦前の沖縄では、庶民の食事として、潰した豚を塩漬けにして貯蔵し、それをお祝いなどの晴れの席で振舞う他は、少しずつ炒め物に用いて、貴重なたんぱく源を補給していた。
主食は芋。そのような時代があった。
全てを食べきることはせず、腹八分目に保ち、すぐに農作業などに動ける足腰の軽さを有していた。

今はどうであろう。

ランチョンミートなどで缶詰にされた豚は市場に溢れている。
ファーストフード、バーガーショップ、ステーキ、タコス、タコライス、ピザ……などの既製食品
エゴマヨネーズ、キャンベルスープ、コンビーフハッシュ、ステーキのA1ソース……などの調味料

戦後の米軍占領統治時代から続々と沖縄の市場に出回り浸透したこれらは、沖縄の食生活を一変させた。
食の欧米化である。

そして、鉄道などのインフラが整備されない沖縄の車社会は、沖縄の人たちをますます歩行という運動から遠ざけた。

貧困  ・  食の欧米化  ・  車社会

これらが肥満立県オキナワを醸造した原因であると私は考えている。

では、肥満立県オキナワからの脱却の道筋は何か。

貧困――これは経済・政治が解決すべき問題ではあるが……物質は貧困でもいいが、心は豊かであって欲しい。

食の欧米化――これは沖縄の郷土食を見直すことから始まる。
食事は生の源。医食同源とも言われている。食べ物の「命薬(ぬちぐすり)」パワーを再発見する時が来ている。

車社会――二酸化炭素を排気する自動車の利用を休む「マイカー休車日」を設け、公共交通機関・自転車・徒歩で移動するなど。

  日頃、車窓から眺める景色を、ふと降りて歩いてみる。

 

  空の染み入るような青さに心和ませて。
  街路樹の落葉・芽吹きに四季を感じて。
  南風の音色にふと耳をそばだてて。

地球の自然を感じる≪心の満腹≫を得られたとき、肥満立県オキナワからの脱却は近い。

そんな気がしてきた。

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