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リポーターセンス 4


◆ 第4章 ◆

 数週間が経った後、マリアは特別番組用の事件リポートを担当することになった。相変わらず超多忙なスケジュールの中、マリアはとにかく一心不乱で仕事をこなしていた。
 時折、仕事中に軽い貧血がマリアを襲い、マリアは何度かその場を耐えしのぎながらも、その度ごとに仕事の合間を縫ってはソファに横になり、身体を一時的に休めていた。そして、栄養ドリンクなどを定期的に補給しながら、さらに仕事に打ち込んだ。

 マリアは、自宅で翌日撮影する事件リポートの資料を一通り目を通しながらファイルに綴っていた。長い時間集中して小さな字を目で追っていると、時折ふっと字がにじんで見えるような気がした。頭の側頭部がズキズキと痛んだ。部屋の電球の明かりがやけに眩しく感じる。やがて目が開けていられないほどに目の奥が痛み出し、マリアは苦しさに唸りながら、ファイルを枕元に置いてベッドに倒れこんだ。ゴロリと仰向けになって、目を閉じる。部屋の明かりがまぶたの内側を通して、赤く幻影のように灯った。じんわりと疲労感が重く全身を圧し掛かり、マリアをベッドの底に引きずり込もうと目論んでいるようだった。
 最近の自分はどう考えても働き過ぎだ。このままのペースで仕事を続けていたら、必ずいつか身体を壊してしまうだろう。早いうちに、この仕事の量を減らさないといけないと思う。でも……仕事が楽しい。きっと自分は仕事が楽しいのだと思う。やっと見つけた自分の居場所、自分を必要としてくれている人たちのいる場所。そこで自分が毎日を過ごすことができることに、マリアは得も言われぬ充実感、充足感を感じていた。
 ただ、以前のマリアなら、ここで今仕事を減らせと他者から言われたら、とても不安に気持ちに駆られてしまっていただろう。給料が減るという現実的な不安ではなく、仕事を減らしてしまうことで、やっと確保した自分の居場所がいつしか小さくなってしまい、やがては自分の存在そのものが他者の目から消えうせてしまうのではないか、という内面に依存した不安や恐怖を抱いてしまっていたからだ。他者から言われることですらこうであるのからまして、自ら自分の仕事を減らしたいと欲する気持ちが、マリア自身の内なる部分から生じるはずも無かった。
 しかし、今のマリアは心境は違っていた。もし今、自分の仕事を減らすことに自分自身で宣言したとしても、現在のマリアは、卓越したリポーターセンスの才能と、光るイマジネーションの感性とを併せ持っていると自負していた。これらを自分自身の居場所を確保する保険のごとく持っている以上、少々仕事を減らしたくらいで、今まで築き上げたこの地位を失うなんてことはありえない、そう自信を持って言うことができた。
  体力の限界があるんだもの、しょうがない、とマリアは自分自身に言い聞かせながら、翌日の事件レポートを終えたら、短期休暇の希望をプロデューサーに言おうと心に決めた。
 マリアは閉じていた目をゆっくりと開けた。目の前の天井に煌々と輝く照明の光が、さほど眩しいものだとは感じなかった。ようやく頭痛も落ち着いてきたようだ。マリアはベッドの上に起き上がり、壁に背をもたれて、事件ファイルを再び開いた。明日のリポートに備えて、少しイマジネーションを脳裏に焼き付けようと思った。最近の多忙な事件リポートとは違い、明日の事件リポートは視聴率をガッポリ稼げるゴールデンタイムの特番のため、マリアの気合もいつも以上に入っていた。ゆるやかに脳裏にイメージが立ち上る。

 一組の男女。女性の口端から伝う一筋の白い液体。もがき苦しむ女性。驚愕の表情。肩を落としてしゃがみこむ男性。慟哭。木目調の床に落ちた涙。涙。涙。張り裂ける思い。後悔。靄がかった意識。光。黒く細長い紐。左右に揺れる身体。結び目。飛び出した赤黒い舌。白い足。足。揺れる足。

 その情景は、マリアの目の前に蜃気楼のごとく鮮明にふっと現れた。グロテスクな光景が連写のように見えたとき、マリアは胸が苦しくなった。そして、その瞬間、全身に冷や水を浴びせたかのような寒々しさが走り、喉に込み上げるものを感じたマリアは部屋のユニットバスへと走り、便座カバーを開け、うずくまるようにして、便器の中に何度も吐いた。
 昼ご飯の食べ合わせが悪かったのか、体調の悪さが現れたものなのか、事件への感情移入の極みなのか―――。全力で便器の中に嘔吐感を放出したマリアは、バスタブにもたれかかりながら、立ち上がる気力すら失っていた。力なく震える手でトイレの水を流すレバーを押す。水流の音をぼんやりと聞きながら、マリアは、明日の仕事以降はしばらく絶対に休もう、と誓った。

 翌日。マリアはスタッフと一緒に乗り込んだ取材ワゴンで現場に向かった。現場に着くと、ワゴンの中から機材を運び出し、撮影の準備を始めた。その近くを通りかかった数人がマリアに気づき、見物するように遠目で眺めていた。何人かの人が、マリアに話し掛けて、マリアからサインをねだった。渡された手帳のスケジュール紙の切れ端に、芸能人のようにミミズがのたうち回ったようなサインではないが、あまり上手ではない自己流で書き手渡した。いつの間にか、マリアの周りは、見物人で黒山の人だかりになっていた。
「ちょっと! 今から撮影するから、静かにしてね!」
 数人のスタッフが、大声を上げてマリアを囲むように前に迫り出した見物人を押し止めた。見物人の好奇の目は全てマリアに注がれていた。マリアはそれらの人の視線を肌で感じて、全身に鳥肌の立つようなゾクゾクとする高揚感と快感が襲った。マリアは自分が有名人であることを実感した。
「それじゃあ、マリアちゃん、用意はいい?」
  カメラを肩に担いだ神山がレンズを覗きながらマリアに叫んだ。
「はーい!」
 とマリアは元気良く答えると、神山はちらっとレンズから顔を外し、マリアを見て微笑んだ。マリアはとても幸せな気分になった。

 今回の事件は、自分の母親の介護に疲れた一人の青年が、寝たきりのその母親の食べ物に農薬を混ぜて母親を殺害し、そのまま自らその場で首を吊って死亡した、というものだった。安楽死になるかが問われたのであるが、犯人が自殺したこともあり、被疑者死亡のまま送検されて、裁判ではそれを形式的に争っただけだった。

 マリアは深呼吸して、じっとカメラを見つめた。見物人の波がすっと引き、群集は遠巻きにマリアとスタッフを眺めた。スタッフが頷いた。合図だ。周りに静寂が包む。道端に舞い散った枯葉が、風に吹かれて乾いた音を立てて砂埃とともにサラサラと舞い上がった。空の一部が太陽の朱色の光に染まるのを感じた。マリアはゆっくりと口を開いた。


イメージ画像【写真素材 足成】より借用

 事件は、残暑の残る蒸し暑い日の夜遅くに起きました。小さな木造2階建てのアパート。建物の周りに高層マンションが乱立したせいか、そのアパートの風通しは悪く、一年中じめじめとした暗がりが、アパートの玄関口を始め、廊下や各部屋に湿った重苦しい空気を澱ませていました。その湿り気は、住人の人々の心を静かに浸食し、陰鬱な雰囲気がそのアパート全体を包み込んでいました。
 アパートの四方に切り倒されずに残された数本の木々に、隙間無くびっしりと張り付いた蝉の群れ。それらが、あたかも轟音のように、毎日毎夜、鳴り響く蝉の声。湿り気を帯び重く沈んだ空気のそのアパートの一室で、気が狂いそうになるほどの苛立ちが男を襲いました。延々と続く脳天を突き刺すような蝉の声は、男の精神を目に見えるように蝕んでいったのです。
 寝ても覚めても頭の中を響き渡る蝉の声、エアコンなど空気調整設備のない室内、汗ばむ身体。痒くなる全身。苛立ち。苛立ち。狂気の片鱗。
ある日の夜中、男は、突然大きな奇声を上げて部屋から出てきて、部屋から持ち出した食器を次々とアパートの隅に立っている木の幹にぶつけ始めました。砕け散る食器。木の根には砕けて散らばった食器の破片で散乱していました。
 苛立ちのはけ口をその木の幹にぶつけることで、その時点の男は精神のバランスを保っていたように思われます。

 一気に話して、マリアは息をついた。一瞬カメラを強く見据え、すっと軽く顔を横に向ける。西日の彩りを少し含んだ太陽光が自分の横顔の半分に落ち、その光の加減をキラリと肌を滑るように流れたとき、マリアは静かに目を閉じ、再び目を開けた。その瞬間、マリアの大きな瞳が妖しい光で揺らいだ。その瞳の妖しさを充分に湛えながら、マリアは正面を向き、カメラをしっかりと見つめ、言葉を続けた。

 翌週、男の元に、そのアパートの取り壊し通告が封書で届きました。老朽化に伴い、そのアパートを取り壊し、大きなマンションを建てるというものでした。アパートの住人たちは、大家から受け取った立退料を手に、ひっそりとアパートから出て行きました。
 男は迷いました。一年以上前から職が無く、家賃を数か月分滞納していたため、男が受け取った立退料は、滞納分の家賃と相殺されて、微々たるものになっていました。その少ない立退料を手に、男がその用途を数日間考えているうちに、そのお金は日々の食べ物に消えていきました。お金を入れた封筒の膨らみが小さくなっていくうち、男は苛立ち、焼酎の瓶をラッパ飲みすることが多くなっていきました。床には酒瓶が多く転がるようになりました。
 男の苛立ちはもう一つありました。それは、男の部屋で寝ている男の母親のことでした。母親は若い頃離婚したまま、一人で暮らしていました。何度か職についたものの、飽きやすい性格のため、何度か転職を繰り返した結果、母親は身体を壊してしまいました。就職先を探すことができなかった母親は、生活保護の申請をしましたが、息子が扶養義務を負う、と申請を却下され、母親は、やむなく息子である今回の事件の犯人である男の家に転がり込みました。
  時とともに見るからに体力が落ちていく母親。母親はついに寝たきりになりました。言うことのきかない自分の身体に苛立ち、母親は男に当たりました。男も、就職ができずにお金に困る自分の現状に苛立ち、母親に食って掛かって言い返しました。静けさに包まれた小さなアパートの全体を、薄い壁を通して、二人の容赦ない罵声が毎日毎日、響き渡りました。
 男はある日突然、残り少なくなった立ち退き金を手に、そのまま家を出て行きました。母親の介護を放棄したのです。お金がないのにもかかわらず、あれが食べたい、これが食べたいと要求する母親。紙おむつを嫌がり、その排泄物を容赦なく部屋に撒き散らかせてしまう母親。男は数日近所のパチンコに入り浸り、全ての金を使い果たした後、家に戻りました。
 暑さで熱気を立ちこめた6畳の一間の狭い部屋は、想像を遥かに凌駕するひどい異臭を立ちこめていて、部屋に入った男を打ちのめしました。母親は男に気付き、男の名前を激しい口調で呼び続けました。アパート中に響き渡る罵声の応酬。このとき、激昂していた男が母親に対する殺意を抱きました。小さなアパートの一室に狂気が閃光のように輝きました。苛立ち、それが母親を死への送る片道切符だったのです。

 ひと息をいれて、マリアは続けた。マリアの目は妖しい光を保ちながら、ゆっくりと燃えるように輝いた。眉間をわずかに寄せてできた眉間の皺と、目の強さが言葉に緊迫感を与えていた。

 男は部屋を出て、隣の部屋の玄関先に置いてあった牛乳瓶を見やり、それを一本盗むと、それを部屋に持ち帰りました。部屋に入るとき、台所の片隅に置いてあった殺虫剤が目に付きました。おもむろに男はそれを手に取ると、転がったカップ酒のグラスに吹き付けました。スプレー状の液剤が、徐々に乳白色の液体となりグラスの底に溜まっていきました。空になるまでグラスに液剤を吹き付けると、その中に先ほど盗んだ牛乳瓶の中身を注ぎ入れました。、暗い部屋の中、グラスの中の乳白色の液剤は牛乳と混じり、幻想的な異様な輝きを放ちました。
 男の突き上げる衝動は、男に後戻りを許しませんでした。男は、母親の枕元にしゃがみこみ、眠る母親の口を強引にこじ開け、そのグラスの中身をその口に流しいれました。口端に滝のように流れる白い溶液。一瞬むせ返った母親は、かっと目を見開き、激しく咳き込みました。わなわなと震える口で、母親は必死の形相で男の名前を叫びました。力ない母親の全身が引ぴんと引きつり、「助けて!」と一声が畳を這うように響くと、ひくひくと身体を痙攣させながら、母親はやがて絶命しました。

 マリアは軽く息をついた。マリアの目の輝きはさらに増し、ギラギラと激しいものになった。マリアは荘厳な表情を作り、厳しい口調で後を続けた。

 驚愕の表情を浮かべて硬直したように目の前に転がっている自分の母親を見て、男は我に返りました。耳の奥に、母親の悲痛な最後の声が強く残っていました。男は肩を落としてしゃがみこみました。男の目に自然と涙が浮かび、その滴は木目の床に落ちました。男はそのまま畳に倒れこみ、幼児のように身体を丸めて震えました。全身を肉親を殺してしまったという後悔の念が貫きました。何度も、何度も母親の断末魔の悲鳴が貫きました。目の前の現実を否定したくて、何度も祈りつづけていると、そのまま意識が遠のいた男は、やがて、部屋の切れかけた白熱電球の光のもと、目が覚めました。転がったままその光をずっと見つめていた男は、衝かれたように壁に掛けてあったネクタイを取り、裸足のまま外に飛び出しました。幹にびっしりと張り付いた蝉を叩き落としながら、男は木にネクタイを結びつけて、輪を作り、首を通しました。太陽の灼熱に温められた熱い土が、ついに男の足から離れました。そして―――。
 男は自らの手で自らの命を断ちました。これが事件の全貌です。

 マリアは言葉を切った。フィニッシュだ。サラサラ、とマリアの顔を夜風が通っり、汗ばんだ額と首筋に清涼感が漂った。
 しばらくの間をおき、「カット!」という声がした。張り詰めていた空気がやっとほぐれた。スタッフの全員が笑顔になってガッツポーズをしている。神山もマリアに笑顔を見せ、カメラと録画テープのチェックしていた。
「さすが、マリアちゃん。サイコーだったよ! 凄く表情が豊かだったのが、見ていてドキドキさせられたよ。とっても良かった」
 ディレクターがマリアの肩を叩いて満面に笑顔を浮かべた。
「一つのドラマでを見ている気がしたよ。顔に差し込んだ太陽の光の加減とかが芸術的でさ、照明で普通に照らすのとは、質感が違って良かった。事件の内容は陰惨なのに、思わず見惚れちゃったよ」
 とディレクターは照れた様子で言った。
「あの表情とかは何気なく作ってたの?」
 というディレクターの言葉に、マリアは、笑顔で首を振った。
「リポートの撮影を始める前に、西日の色彩が綺麗にカメラに入ると予想したので、考えて表情を作ったんです。リポートに何かしらのインパクトを与えたくて」
「あれ全部計算ずくだったの?」ディレクターは目を丸くした。
「計算ずく……と言われたら、そうかもしれませんね。とっさに、一番ここで相応しい表情をカメラに見せるのはどうすればいいか、と考えましたから」
  ディレクターは苦笑いをした。
「いつも自然体のリポートだから、てっきり表情も自然体だと思っていたんだけど、そうじゃなかったんだね」
 そう言ってディレクターは思いついたように目を軽く見開き頷いた。
「よく考えたらさ、この業界ってサバイバルレースみたいなものだよね。マリアちゃんがメディアでブレイクしてからずっと、マリアちゃんを模倣した事件リポートを先を争うようにして各テレビ局で放送しているから、元祖・事件リポーターのマリアちゃんとしては、色々と負けないように対策してたわけだ。偉い、偉い」
 そのディレクターの言葉に、マリアは、自分のリポートに懸けている様々な努力のつぼみが、少しずつ着実に開花していることを実感した。この咲いた花が満開になり、その開花をずっと保つように頑張ろう、とマリアは心に決めた瞬間、「そういえば今の自分は体力的に限界に近いから、この事件リポートを終えたら休みをもらおうと昨日決めたんだっけ。休暇をもらえるように、後でディレクターを説得しなきゃ」と思いついた。

「私、休暇が欲しいんですけど」
  事件リポートを撮影した後、テレビ局に戻ったマリアは、編集室に行きかけたディレクターを呼び止め、部屋の隅に誘って話を切り出した。
「最近、凄く体調が悪いんです。今回の特番の資料集めでかなり疲れているので、ひとまず少しだけでも休みが欲しいんです」
 それを聞いたディレクターは顔をしかめて首を振った。
「それはまずいよ、マリアちゃん。今休んだら、仕事が無くなっちゃうよ。君にとって、今が一番の仕事の書き入れ時なんだ。番組編成のこの大事な時期は、特別番組をオンパレードできるチャンスなんだよ。これからがマリアちゃんに出演のオファーが最も多く寄せられる時なんだ。犯罪スクープの特番が高視聴率を取れるからね。他のリポーターに仕事取られないように、前もって対策するくらいの気概でやってもらわないと困るんだ」
  そう言うと、ディレクターは励ますようにマリアの肩に手を置いて、強い口調で言い切った。
「今頑張って欲しいんだ。人気の上昇気流を維持して欲しい」
  以前のマリアならこのディレクターの言葉に説き伏せられて頷くだけだったであろうが、今のマリアはディレクターの言葉には耳を貸さなかった。大きく首を振り、ディレクターの目をじっと見つめ、凛とした表情で言った。
「事件リポートは、私の個性的なリポートがあればこそなんです。とするならば、私じゃないとダメなはずで、私が少し休んだとしてもそれだけで仕事が無くなるなんてこと……」
 マリアの言葉をディレクターが遮った。
「いいかい、マリアちゃん。人気というのは流動的なものなんだ。少しでもメディアへの露出が減れば、それだけ視聴者への印象も薄くなる。人気が下がると、仕事のオファーが来なくなる。さっきも言ったけど、サバイバルレースなんだよ。この業界は」
 その言葉に、マリアは頑として首を振った。
「そうだとしても、今の私はとても体力的に辛いんです。仕事を続けることで私が倒れてしまい番組を沢山降板してしまうか、少し休暇を取って静養することで、また元気に再スタートを切ることのどちらがいいか、一目瞭然じゃないですか?」
  マリアは断言した。その目は是が非でも自分の意見を遠そうという、気迫がにじみ出ていた。
「そこまで言われると……ねぇ。プロデューサーとよく相談してみないと」
  とディレクターは苦虫を噛み潰したような顔で言葉を濁した。そして、コツコツ、と苛立ったように靴で地面を蹴った。
「そりゃあさ、俺だって、マリアちゃんが過労で倒れられたら困るよ。しかしまあ、どうしてスターへの階段を登る途中で休もう思うのかなぁ。過労が心配なら、病院で点滴でも打ってきてから頑張ろうとか、そういう風に考えて欲しいわけよ」
  ディレクターはマリアから目を逸らして、遠い所を見つめた。
「マリアちゃんは打ち切り寸前だった俺たちの番組を救ってくれた救世主だ。臨場感のある文学的な事件リポートという新ジャンルを、自分の才能だけで切り開いて、ここまで成長したのは、紛れも無い事実だ。マリアちゃんのことを金の卵とプロデューサーが絶賛したのは、もちろん理解できるし、当然のことだと思うよ。
 でもね、休みが無いほどの過密スケジュールの人気者になった時点で、マリアちゃんは可能性を秘めた金の卵から孵化して、輝きに満ちた鳥になったんだ。今の一時的なブレイクした人気を自分で着実にモノにするために、孵化から一歩進んで、羽ばたくことを考えて欲しい。休暇を取ることで、孵化したままの状態でいて、羽ばたくのを後回しにしていたら、羽ばたきたいときに羽ばたけなくなるよ。……それでもいいの?」
 ディレクターの押しの言葉にマリアは少し考えた。

 確かに、自分の身体は明日にも倒れてしまいそうなくらい、疲労がたまっている。しかし、倒れそう、とは言っても、確実に倒れるとは限らない。今の調子で仕事を続けた場合、明日、あるいは一週間後、一ヵ月後に、倒れるかもしれないと思っても、倒れると決まったわけではないから、自分はまだ頑張れる猶予があるということなのだろうか。点滴を打ったり、栄養剤を摂取することで、倒れる可能性の時期を遅らせなければならないのだろうか。
 自分はもう少し頑張れる。たぶん頑張ることができる。昨日の夜、家で嘔吐してしまったのは、恐らくきっと、体力の限界の徴候ではなかったかもしれない。単なる体調不良なのかもしれない。それなら、限界ギリギリの臨界線まで頑張ってみよう。もう少し頑張るだけ、ったそれだけのこと。今までこんなに頑張ってきたのだから、これからも頑張ることができるはず。仕事の過密さがピークを越えたら、時間をかけてゆっくり休もう。うん、そうしよう。
 でも、もし休んだら何をしよう。足りなかった睡眠を補うために数日間ずっと眠るというのもいいけど、それでは逆に身体が疲れてしまいそうだ。そうだ、神山さん。神山さんとどこかに遊びに行きたいな。遊園地? ショッピング? どこに行こうかな。今から凄く楽しみになってきた。神山さん。今何をしているだろう。神山さん―――。

「マリアちゃん。聞いてる?」
ディレクターがマリアを覗き込むようにして聞いた。
「あ、はい」
マリアは我に返った。つい別のことを考えてしまった。自分の悪い癖だ。
「で、どうするの? 休む? 休まない?」
  ディレクターの言葉に、マリアはキッパリと言った。
「考え直しました。もう少し頑張ってみることにします。ご心配をおかけして、申し訳ございません」
  百八十度考え方を転換させたマリアのはっきりとした返事に、ディレクターは目をパチクリとさせた。
「そ、それならいいんだ。俺としても分かってくれて嬉しいよ」
「考え方が統一されてなくて、ごめんなさい。ディレクターさんのお言葉に納得したから、考え方を変えただけなので」
  マリアはニッコリと笑った。その笑顔にディレクターが嬉しそうに目を細めた。
「マリアちゃん、最近やけにしっかりしてきたよね。輝いているというか、自信が全身に溢れている感じだよ。何だか……とっても素敵、だよね」
  そう言って、ディレクターはさっとマリアに肩近くに接近して、照れた表情をしてマリアの耳元で囁いた。
「もし良かったら、今夜、食事でもどう?」
「ごめんなさい。先約があるんです」
  マリアが申し訳無さそうに言うと、ディレクターは少し悲しそうな顔になっって、
「そ、そうなんだ。じゃ、また今度ね。じゃ、これからもよろしく」と寂しげな表情を浮かべて言い、マリアを残して去っていった。
 この先約というのは嘘だった。マリアはこれから今夜の予定を入れるつもりだった。特別番組のリポートを無事終えた、ということで神山とどこかでゆっくり食事でも取れたらいいなと思っていたのだ。ディレクターが去った後、マリアはデスクがひしめき合うように並んでいる報道部の中を見回して、神山の姿を探したが、神山の姿は見えなかった。マリアはバッグから携帯電話を取り出し、発信履歴から神山の番号を探して押した。


イメージ画像【写真素材 足成】より借用

「特番リポート、お疲れさま」神山の音頭に合わせて、マリアと神山はワイングラスを触れ合わせた。二人は微笑みながらワインを口にした。
 今夜の二人は、いつも仕事の打ち上げなどで立ち寄る居酒屋や屋台ではなく、高層ビルの中にあるお洒落な展望レストランで食事をしていた。
お互いに気持ちを打ち明けあってから、二人の仲は急接近していたが、マリアの仕事の多忙で、二人はゆっくり話をする機会を逸していた。
「最近とっても忙しそうだけど、ちゃんと疲れとかはとれてるの?」
 神山がスープをスプーンでかき回しながら言った。スープの中央に流し込まれた生クリームの白色と周りを満たす黄色のスープとが混じり合い、黄色と白の豊かなマーブル模様となり、さらに散らされた細かいパセリの緑色が、万華鏡のような優艶な紋様を描いた。それがマリアには、キャンバスに塗りたくられた油絵の抽象画のように見えた。
「ん? このスープ、凄く冷たい」スプーンを口から離し、顔を歪めた神山の表情が面白くて、マリアは思わず吹き出した。
「冷製スープですよ。冷たくして飲むんです」マリアは笑って言った。
  スプーンですくって飲むと、口中に程よい冷たさが広がった。
「マリアちゃんは最近凄く疲れているように見えるよ。大丈夫?」
  神山がスープを飲みながら言った。マリアは微笑を浮かべて、
「大丈夫ですよ。今にも倒れそうなくらい疲労は溜まっているんですけどもう少し頑張れると思います。……たぶん」
  マリアは少し目を伏せた。それを聞いた神山は沈んだ表情になって頭を左右に振った。
「やっぱり。テレビに写るとき以外でのマリアちゃんの表情が硬いから、相当体力的にやばいんじゃないかと思ってたんだ。炎天下での撮影とかも多かったし。休んだほうがいいと思うよ」
「でも……ディレクターに休みたいってお願いしたら断られました。休むのはもう少し先だって。だから、私も思ったんです。もう少し頑張ってみようって」
  神山はマリアの目をじっと見つめた。
「でもさ、倒れてからじゃ遅いんだ。倒れてから休むと、療養して回復するまでにとても時間がかかるんだ。倒れては休んで仕事して、また倒れては休んで仕事して……というのを繰り返していたら、どんどん疲労が蓄積されていつか必ず回復できないくらい寝込んでしまうと思うよ。
  この業界は、裏方ならまだしも、表に出る人は人気が全ての鍵を握るんだ。生き残れなければすぐ消えていく、サバイバルの世界で息長く生きるためには、今のような全速力の短距離走じゃだめなんだ。長距離ランナーのように、ペースを上げ下げを考えたりして、できるだけ長い距離を走れるようなスタミナをつけないといけない。取り返しがつかなくなる前に、今から少しずつ休んで、長期の仕事に耐えられるようになって欲しい」
 マリアは神山の言葉に考え込んだ。

 確かに、神山の言葉には一理ある。一理どころか二里も三里もある。今のようにハイペースで、点滴打ちながら倒れるギリギリまで頑張るのか、倒れないように落ち着いたペースで持久力をつけつつ頑張るのか。どちらがいいかなんて、客観的に冷静に考えても分かる。過労死という言葉もあるくらいだ。働きすぎたことが取り返しのつかない事態を引き起こしたら……自分は後悔してもしたりないだろう。
 そして、ひょっとしたら。倒れて入院した場合―――寝ようとしても、他人の生活音が過敏に聞こえてしまい寝られない大部屋での生活。運悪く窓際のベッドではなく、ベッドの両側にしきられた白いカーテン、白い壁。目覚めると見えるのは白い天井。自分の着ている真っ白の服。上も下も横も、全て白。一面白の世界。自分の内なる部分に、くすぶっていた火種が突如激しく燃え盛るように沸き起こる欲求は、その白世界をどうにかして別の色に塗りつぶしたくなる衝動。
  突発的に、自分はベッドの横に置いてあるの棚から自分のバッグを取り出す。その中から、定期券入れに入っているテレホンカードを一枚取り出し、自分の内手首にその縁で強くこすりつける。カードが曲がらないように気をつけながら、強く強く、何度も何度もその縁を手首に往復させる。薄い皮膚の表面は次第に血がにじみ、しばらくして一筋の赤い鮮血が流れ落ちる。リノリウムの白い床に赤い斑点を落とす。ベッドの白シーツに赤い斑点。白色の中ににじんだ鮮血の赤色は、まるで白い海原にポツリと輝く沈みかけた夕陽のようだった。マリアには、それが雄大な構想の芸術のように感じた。
 それに見惚れてその場でほんの少しぼんやりとしていたマリア、やがて衝動的にカーテンと壁に赤く濡れた手首をこすりつける。白と赤の豊潤なコントラスト世界。なんと美しい。マリアは自分の身につけている服が白いことを思い出し、身体全体に赤い染みをつけようと床に転がり全身をくねらせるようにして、一心不乱に動き回った。その異変な動きを察知した同室の患者がナースコールをする。そして、駆けつけた看護士が、その両開きの白いカーテンをバッと開くとそこには―――。

「マリアちゃん、聞いてる?」
  神山が眉間に皺を寄せ、いぶかしげな表情をしていた。
「ごめんなさい、ちょっと考え事をしていて」マリアは慌てて謝った。
 今、一体自分は何を考えていたのだろうか。ワイングラスに残った少量のワインを飲み干そうとグラスを手にとったとき、そのグラスの底に溜まったワインの赤色が、手首から滴り落ちた鮮血のように見えて、マリアは胸が苦しくなった。
「飲み物、別のものを注文してもいいですか」
  マリアはとにかく目の前のワイングラスを排除したかった。

 しばらくして、カクテルが運ばれてきた。カクテルを飲みながら、二人は会話を続けた。
「で、結局マリアちゃんは休みの件をどうするの?」
  ワイングラスを傾けて飲みながら、神山が尋ねた。その言葉を聞いた瞬間、マリアは胸に冷たいものが広がった。なぜか苛立ちが横切った。
「私は……休み……ません」そう言った瞬間、神山の目を見つめていた自分の目が、なぜかふっと悔しさで燃えた。
「休まない……んだ。そうか」
  神山がキョトンとしたように目をしばたかせた。
「休みません。もし休んでしまうと、私が今まで築き上げてきたものが崩れてしまうんです」
 マリアは思わず脳裏に浮かんだ言葉をそのまま口に出して言った。
「事故目撃のインタビューで神山さんにスカウトされてから、私は必死に走ってきました。これからも走り続けるつもりです。走りすぎて倒れる……はずはありません。こんなに頑張って走っているのに、今の時点で倒れていないのですから、まだ倒れないはずです。だから、私は頑張るんです」
思いがけず、声のトーンが上がって来た。静かなレストランの中、マリアの声が徐々に大きく響いた。神山は慌ててマリアを制止しようとしたが、それをマリアは、神山が何か言おうとする開きかけたその口からは反対の言葉しかないようだ、とマリアは思った。マリアは自分が苛々しているのが分かった。
「休む? 休めるわけがありませんよ。何のために今まで頑張ったと思ってるんですか。まだまだ上り坂なんです。頂点まで私は行きたいんです。一番良い時期の今の今に休んでしまうなんて、まどろっこしくて私は絶えられないんです!」
  自分の大声に耳の奥がキンと響いた。
「マリアちゃん、落ち着いて」
  神山が少し立ち上がって、なだめるように、マリアの両肩に両手を置いた。神山は他テーブルの客のマリアを不審がって見ている視線に気づき、「食事はもういいよね。―――ここから出ようか」
  神山は言い残し、マリアの肩から手を離し、目配せしてテーブルを足早に後にした。マリアは少しの間その場に立ち尽くしたが、テーブルの上の半分以上残した自分の飲みかけのカクテルを名残惜しげに一瞥して、慌ててその後をついていった。

「さっきはどうしたの? 何だか凄く興奮してたけど」
  レストランの外に出て、高層ビルの最上階から地上へと下るエレベーターの中、神山とマリアは二人きりだった。
「別に。何でもないです」
  マリアはそっけなく言った。マリアはなぜか、先ほど芽生えた、神山が反対するかもしれないという意識が何度も自分の頭の中で旋回していた。まだ自分は神山の反対の言葉を予想して苛々としていた。
  今までは他人の言うことに付き従っていた自分だったが、自分の力があると知ったときから、自分の思うままに動けないことやその予感に、とてつもない内的な苦しみを感じた。神山への想いとは別に、仕事仲間としての忠告が腹立たしく感じた。それが自分の前途を遮る予兆のように感じたからだった。
「何を苛々してるのか分からないけど……マリアちゃんが思う通りにすればいいよ。俺はただマリアちゃんのことが心配だっただけなんだ。マリアちゃんが自己責任で頑張るというなら、俺は何も言わないよ」
  そっぽを向いたマリアの耳に、神山の声が優しく届いた。―――何だ。自分が勝手にムキになっていただけなんだ。マリアは自分に後悔した。神山さん、ごめんね。そう言えない自分に腹立たしかった。

 エレベーターが地上に着いた。ビル外に出ると、夜風が頬に当たって心地良かった。お酒が少し入って、顔が火照っていた。さっきの自分の感情の高ぶりは、お酒のせいだったのか。情けない、とマリアは自分自身を叱責した。
「今日はこれからどうする?」
 駅に向かって歩きながら、神山がさりげなく―――のつもりだろうがかなり意識しているのが手に取るように分かった―――マリアに聞いた。
「これから?」考えることなくマリアは答えた。
「何も予定がないので、どうしようかと考えている途中です。」
  マリアはある言葉を神山から引き出させようとしていた。自分から言うのではなく、神山から言って欲しかった。マリアはなぜかそこにこだわった。
「神山さんはどうしたいですか?」
  マリアは敢えてよそ見をしながら言った。マリアは神山の返事を期待した。自分から言い出さずに、自分の望む言葉を神山の口から出させるつもりだった。
  神山は少し口ごもった。
「もしよければ……俺のマンションで飲み直さない? 何もしないから」
  語尾を強めて言う辺り、神山の人柄が表れている、とマリアは思った。
「いいですね。行きましょ」
 マリアは神山の腕を取り、ニッコリ笑って彼を見上げた。マリアを目の合った神山は、少し驚いた様子を見せた後少し照れた表情になって別の方向を向いた。そんな彼の様子がマリアには恋しかった。

 マリアは本当のところは飛び上がるほど嬉しかった。そんなところをおくびにも出さず、喜ぶ素振りなしに神山の腕を取るくらいがマリアの精一杯の意思の表現だった。自分の心をさらけ出して彼に優しい言葉をかけるのは、なぜか敗北感に打ちひしがれそうな気がしたのだ。神山とより深く親密になりたいと思いはすれど、自分からそうなりたいという思いを伝えるのは嫌だった。
 何度か神山に一人暮らししている彼のマンションへと来ないかと誘われるたび、マリアの心は揺れ動いたが、「易々とOKすると、男性の部屋に軽々しく上がりこむ女軽い女だと神山に思われたくない」と思い、その度毎にマリアは断ってきた。何回目かに断ったときに見せた神山の悲しげな表情に、もう二度とマリアを誘うことはないのでは、と不安になっていたのだが、マリアから神山を誘うのはどうしても気が向かなかった。
 自分から誘うということは、自分からアプローチをかけることであり、さらにそれは自分はこうしたいという一方的な意思を相手に伝えることになるのだから、その意思の許諾を相手に委ねるというのは、相手の許諾の意思一つで自分が欲した意思を肯定にも否定にもされかねない、という不安定な状態に置くことになる。マリアは、そんな不安定な状態に自分の身を置くことは、自分が相手との関係で劣勢に立っているような気がしてならかった。相手のことを想っているという弱みを相手に知られたくない、見せたくない、というのがその本当の心の内なのだろうが―――。
 相手に自らの心の内をさらけ出すことは、相手と自分との力関係を比較した場合、自分が弱い立場に立つとマリアは思っていた。でも、恋愛に力関係は必要なのだろうか。恋は駆け引き、とよく言われるが、その通りで、いかに自分が優位に立つかが大事なのではないのだろうか。マリアは、昔何度も自分が繰り返し経験した失恋の記憶を思い出した。

「着いたよ、マリアちゃん。降りよう」
 マリアが考え事をしている間に、神山はマリアの手を引いてタクシーに乗り、しばし車が走った後、あっという間に辿り着き、タクシーは停車していた。タクシーを先に降りてタクシーの車内に留まったマリアを覗き込むように見ている神山に気づき、マリアは慌ててタクシーを降りた。
 人通りのない暗い夜道を、マリアは神山と一緒に並びながら歩いた。すれ違う人も無く、お店などの明るいウィンドウも見当たらなかった。閑静な住宅街というよりは、物侘しい閑散さをマリアは感じた。道端に切れかかって点滅している古ぼけた街灯の黄色い電球の周りを、数匹の羽虫が群がりブンブンと飛び回っていた。時折、寂しげな犬の遠吠えが聞こえた。どこなのだろう、ここは。とマリアは少し不安に思った。

 神山が建物の前で立ち止まった。建物を囲むようにして植えられている花壇の中に、上を見上げるようにして埋め込まれたライトが、夜の建物の外壁を艶やかに映し出し、スタイリッシュ感を演出しているようだった。
  玄関に入ると、思わず左右を見回してしまった。一人暮らしの男性の部屋に今から入る、ということにマリアは自分が緊張しているのが分かった。見回した際にふと見上げた天井部分に設置された防犯カメラの小さな黒レンズを見つけた。それを見ていると、マリアは自分のいつものリポートを思い出し、ふっと気分が高揚してくるのが分かった。
「何してるの? ほら、エレベーター来てるよ」
  神山が建物の奥で、エレベーターから顔を覗かせるようにしてマリアを呼んだ。我に返ったマリアは、急いで神山の元へと走った。

   

◆ 第5章(最終章)へと続く ◆


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